おはようございます。理学療法士の倉形です。理学療法士はリハ専門職のひとつです。
前回続き、こちらの論文に関する内容です。
前回の記事はこちら。
前回は、コルセットは効果がないよということと、医療関係者の方向けに私の考えるデータの解釈に関して書きました。少し専門用語のようなものが入ってしまいました( ゚Д゚)。
その他、このデータで興味深いのは、6か月間コルセットを装着しても、腹筋力・背筋力は落ちないということです。
一般的(?)に、『コルセットを装着していると、腹筋・背筋が働かず、筋力が落ちてしまうから、痛みが取れてきたら外す時期を検討しましょう』というようなアドバイスがされがちと思います。ただ、このデータが示すのは、『重力の影響を常に受ける地球上で、普通に生活するうえでは、コルセットを装着しても体幹の筋力は落ちない』ということです。
なぜ重力がうんぬんとかをいきなり書いたかというと・・・、
宇宙飛行士は、宇宙でのミッション中は一日数時間(たしか4時間位?)にわたるゴムを使った筋力トレーニングを行います(重りは、無重力下の宇宙空間では筋力トレーニングには役立ちませんので、ゴムを使います)。それでも宇宙から帰還した際の体幹筋力低下、体幹筋の萎縮は避けられません。それだけ、重力下で直立姿勢を保つということは体幹筋の活動を促すのでしょう。
話が少し横道に逸れたので戻ります。
この研究データが示すのは、コルセットは腰痛に対して効果も害もないということです。
つまり、おまじないとかお守りと一緒です。もしも、腰に何かを巻くのが気持ち悪いようであれば、腰にお札を張ってもいいのかもしれません((+_+))
こういう話を書くと、こんな風に考えられる方がいらっしゃるかもしれません。
『そうはいっても、私の患者さんは、コルセットを巻くことで症状が改善したよ。だから、コルセットには、確かに効果があるよ。』 もし、このような思考の流れに陥ってしまったら、前回の記事の最後の方の『3たの理論』の所をお読みいただければ幸いです。
この研究で語られているもう一つのトピックである、運搬方法に関する話は日を改めて書きます。
今日も、最後までお付き合い頂きありがとうございました。
理学療法士 倉形裕史
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