University College London(UCL)留学記:ロンドンのバスの凄い機能

おはようございます。University College London (UCL)の理学療法士の倉形です。理学療法士はリハ専門職のひとつです。 


ロンドンで暮らしていて、なんとなく日本と比較して『サービスが細やかじゃないな~(*_*;』と思うことが多いです。代表的なのは、公共機関のトイレが古かったり、汚かったりとかですかね。

今日は、それとは反対(?)に、『UKのサービス、すげ~(^^♪』とおもったことを書きます。


先日、キャンパスを下見に行った際にバスに乗りました。

ロンドンを走っているバスはこんな感じです。 


車高が低く、バスの床と歩道の高さがほぼ同じで、若干バスの床が高くなっているという感じです。 乗り心地は正直あまり良くなくて、結構揺れます。なので、なんとなく古いタイプの車両が多いんだなと思ってました。運転手の運転が少々粗いというのもあるかも知れませんが。。。 


同じバスに車椅子で乗車していたお客さんがいました。

で、偶然同じ停留所で降りました。 病院の敷地内にキャンパスがあるため、その病院にかかる患者さんだったのかも知れません。 

『あれ?この人、自力でバスから降りられるのかな?手伝った方がいいかな?』とか思っていたら、その乗客が運転手に何か手を振ったりしてアピールしています。 それを受けて運転手さんが、運転席で何か操作をしました。

すると、バスの乗車口からスロープが出てきました。 


 確かにこうすれば、車いすの人が一人で乗り降りできる。もちろんできなければ周りの乗客が助ければいいんだろうけど。。。 


日本と比べてロンドンがいいな~と思う数少ない(?)所の一つが、障害をもった人が沢山出歩いていることです。しかも一人で。 


シニアカーみたいのとか、片麻痺があったりとか、義足を付けてたりとか、キャスター付き歩行器を使っている人とか。 


びっくりというか感心したのが、 


①タンクトップ、短パン、上半身筋肉ムッキムキのタトゥーバリバリの両側下腿が義足のおじさん(実際は私と同世代かも・・・)がバスに乗ってきたりする。 


②キャスター付きの歩行器で石畳の歩道をガタガタいわしながら歩いてるおじいさん、おばあさんもいる。 



私がプレセッショナルコースで通っていたのはロンドンの中心ですし、オックスフォードストリートという『欧州一のショッピングロード(ホントか?(*_*;)』というような所でも普通に見かけます。 


東京でいう渋谷、原宿、銀座みたいな場所を障害をもった人が誰の付き添いもなく、普通に移動しています。 


こういうバスみたいな機能が搭載されたバスが日本にもあるかは私はわかりません。ロンドンと東京を比較してロンドンの方がバリアフリー化が進んでいるという印象もないです。なにせ古い建物が多いですし。。。歩道も石畳的な所もあります。 


社会のノリみたいなものもあるんだと思います。みんな気にしてないし、困ってたら助けるし。あと、障害を持ってる人たちもおおらかです。バスの乗り降りの時に他の乗客に手を貸してもらったりしています。あと、歩行のフォームがあんまり良くなくて、『リハビリしたらもっと良くなりそう』とか思います。でも、気にせず歩いてます。 


デイサービスも訪問リハもいいと思うんです。でも、自分で好きな所に行って、好きな物を食べて・買って、好きな人と会って時間を共有するっていうサイクルが回りだしたら、きっとどんなに優れたリハ専門職が担当するよりいい効果が出ると思います。精神論とかではなく、いかにたくさん活動するかは機能回復に大いに影響するからです。


障害があっても、ある程度のリスクは受け入れて、当たり前に出歩く。困ったら助けを求めるし、困ってたらちょっと助ける。文字で書くと当たり前なんですけど、こういうノリみたいなのがもっと当たり前になって、怪我しても、年齢を重ねても、病気になって体が動きづらくても、当たり前に社会に参加し続けることができるようになるといいなと思います。


今日も、最後までお付き合い頂きありがとうございます。

  理学療法士 倉形裕史 





自分と似たような考えを持った医療職の方が下記のキーワードで検索した際に、繋がりやすくなることを目的に下記のキーワードを書くことにしました。やや見苦しいですがご容赦下さい。 EBM、Evidence based medicine、EBPT、Evidence based physical therapy、根拠に基づくリハビリテーション、rehabilitation、リハビリテーション、理学療法、physical therapy、physiotherapy、統計、statistics、研究デザイン、study design、留学、study abroad、ロンドン、London、ユニヴァーシティー カレッジ ロンドン、University College Londn、UCL、ロンドン大学、University of London

Evidence Based Physical Therapy - 理学療法士 倉形裕史のページ

キャリアゴールは『日本を含む全アジア地域で、全てのリハビリ対象者が適切な価格でエビデンスベースドのリハビリにアクセスできる社会を実現する』ことです。 ゴール達成のために、勉強したことをシェアしたり、同じような活動をしている方とコミュニケーションをとることを目的にサイトを作ってみました。 ゴールやそこまでの道のりが少しでも被る方は、是非一緒に何かやりましょう。

0コメント

  • 1000 / 1000