おはようございます。MS-EDGEの理学療法士、倉形です。理学療法士はリハ専門職のひとつです。
前々回から『ドラえもんのキャラクターで検査性能の用語を表現してみる』ということで、感度と特異度の話をしています。
*感度、特異度の計算式自体はとても単純なものですが、数式が出て来てしまうので、詳しい説明は省きます。
前回の記事でSnNOUTとSpPinに関して書きました。
基本的には、この感度と特異度は、『トレードオフ』といって、片方が高ければもう片方は下がってしまいます。
トレードオフなんて言葉を使うと小難しいですが、少しイメージをしてみるとわかりやすいです。
例えば、筋肉を押す(圧迫する)ことで筋肉の損傷を判別できる架空の検査があるとします。
筋肉の損傷がなくても、ボブ・サップに思いっきり押されたら、誰でも痛いです。この場合は、異常を見落とす可能性は低いので『感度の高い』検査です。
一方で、寺田心君に優しく押されれば、筋肉に損傷があっても痛くないかも知れません。この場合は、異常がない場合に、異常がないことが正確に判定される『特異度の高い検査』です。
世の中には、感度も特異度も高い優れモノの検査もあります。出木杉君です。
この様な検査は、正常な時も、異常がある時も見落としが少ないです。
・風で藪が揺れて、スネ夫がビビっていても、出木杉君は『これは異常がないから大丈夫だよ^^』
と言います。
また、ジャイアンが、藪の中にいる侵入者を見落として「なんだ猫か。」といってその場を離れようとすると、出木杉君は『剛田君、ここに異状が隠れているよ!』と指摘します。
また、感度も特異度も低く、検査結果が信頼できないモノもあります。のび太君です。
この様な検査は、診断のノイズになってしまうので、利用されません。ただ、非常に簡単で患者さんの負担が小さく(侵襲が小さく)検査が行えるなどのメリットがあれば限定的に利用されることもあると思います。
自身の経験や病態生理から、患者さんの変化の原因を推測することも大切ですが、『めまいの症状がある患者さんでこの様な所見があると、この位、脳梗塞の確率が高まる』というような科学的根拠に基づいたアセスメントは重要です。
『この所見の感度・特異度はどの位か?』、この様な視点で患者さんの状態を見ることが出来ると、患者さんにとって有益なアセスメントが出来ると思います。
いつか症状ごとにまとめた記事を書きたいです。
このシリーズは今回で終了です。
今日も、最後までお付き合い頂きありがとうございます。
理学療法士 倉形裕史
MS-EDGEは、 コメディカルの皆様に、システマティックレビューの作成を通じて、下記①、②の体験をお届けいたします。
①エビデンスに基づく医療(evidence based medicine: EBM)への理解を深め、日々の業務の質の向上を実感できる 。
②新しいエビデンスを作ることで、世界中の研究者・臨床家・患者様への貢献を実感できる。 この体験をして頂くために『システマティックレビュー・コンサルティング サービス』を提供しています。
システマティックレビュー・コンサルティング サービスは、システマティックレビューの設計、検索から論文投稿までをトータルにサポートさせて頂くサービスです。 下記のスタッフがサポートさせて頂きます。
① 日本の大学(北里大学)と、世界トップクラスの大学(University college London)で合計二つの修士号を終了した日本人理学療法士の日本語と英語でのサポート
② University college Londonで修士号を取得した、ネイティブと遜色ないレベルの英語力の二人の医療専門職(ギリシャ人理学療法士とハンガリー人Soft tissue massage therapist)による英語でのサポート
を手厚く提供いたします。
ご依頼、お問い合わせは、倉形裕史の各種SNSでのDMにて承ります。
*日本人理学療法士の英語力は、TOEIC満点相当
ギリシャ人理学療法士は、IELTS バンドスコア8.5 (一般的にTOEIC 満点は、IELTS バンドスコアで7.5程度とされています)
ハンガリー人Soft tissue massage therapistは、英語圏での生活歴が約10年で、学士号もイギリスの大学で取得しています。
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