おはようございます。夢のまち訪問看護リハビリステーション 都賀の理学療法士の倉形です。
まさかのシリーズ(?)4作目になってしまいました。映画だったら超大作。。。
今日は、研究デザインに関して書きます。 研究デザインの知識があれば、研究の妥当性が判断できます。 ただ、統計もそうですが、私程度の知識量であっても、研究デザインに関して一本の記事でまとめきれません。ですので、今後も少しづつ書いていきます。
ただ、前に書いた
① あまり英語医学論文読み慣れていない方はとりあえず何でもいい(?)から読むとよい。
② もし何を読むか迷ったら、システマティック・レビューなどの二次資料から読むのをお薦めします
*二次資料とはいうなれば『まとめ記事』です。
にも関連しますが、治療に関してはシステマティックレビューを読むのが良いと思います。
なぜならば、システマティック・レビューは非常にレベルが高い研究デザインとされていること、加えてシステマティック・レビューなどの二次資料を作る段階で、その著者(一般的にその分野のエキスパート)達によって『材料となる論文』の質が評価されて、質の低い論文はふるい落とされているからです。
つまり、読み手である私達が論文の妥当性や質の判断が上手にできなくても、その部分を著者達が代行してくれているということです。もちろんシステマティック・レビューの読み方にも『作法』のようなものがあって、システマティック・レビュー自体の質の評価もできれば最高です。
ですが、治療に関するシステマティック・レビューであれば下記の一点だけをチェックして、当てはまっていれば80点以上はつけることができて、その論文の結論を鵜呑みにしても大きく芯を外すことはないんじゃないかと思います。
その条件とは
①治療に関するシステマティック・レビューは、材料になっている論文が
ランダム化比較試験であること
以上です。
調べ方は簡単です。
①論文のなかの『Method』の所に『ランダム化比較試験を選んだ』というような記載がある。
②論文の最後についている引用文献集のタイトルを見ると『Randomized Controlled Trial(RCT)』
という言葉が含まれている。
『私が行った研究はランダム化比較試験ですよ~』というのは、論文の著者たちは
声高にアピールしたいです。ですので、もしもその研究がランダム化比較試験であれば、
かなりの高確率でタイトルの中に含ませるはずです。
ただし、同じまとめ記事でも、『システマティック・レビュー』と『レビュー』は全く違うものなので注意が必要です。これは次回にまた書きます。
今回のシリーズを通じて、ずっと言いたいのは『英語論文は、完璧に読めなくてもいいから、初めの一歩を踏み出すのが大切ですよ。慣れると楽しいし。』ということです。
少しづつ、英語論文を読む心のハードルが下がってきて、『あれ?別に読めそうかも。』と思ってくれる方が出てきてくれると嬉しいんですが。。。
長くなりました。今日も終わりませんでした(泣)。次回こそはきっと。。。
今日も、最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
理学療法士 倉形裕史
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