おはようございます。理学療法士の倉形です。理学療法士というのはリハビリ専門職の一つです。
今日は、『科学的根拠のあるリハビリって、効果はあるけど結構泥臭いものです。』ということを書きます。
なぜこういうことを書くかというと、『一回の施術で確実に痛みがとれますよ』みたいな根拠のない宣伝を鵜呑みにして、大切な時間やお金などを失う方が出ないで欲しいからです。
きっと、どんなにきらびやかに見える職業でもそうなんだと思いますが、かっこいいとか報われたと思えるようなシーンはホントに少なくて、そのために膨大な量の泥臭い準備や作業をしているんだと思います。
理学療法士になる前のリハビリのイメージ(おそらく医療関係者でない方も同じようなイメージなのではないでしょうか?)
- 膝やら腰の痛い患者さんがリハビリをしにやってくる。
- 理学療法士は患者さんの動きや姿勢を評価して、いわゆる『根本原因』がわかる。(しかもその原因は、痛みの出ている膝と遠く離れた反対側の肩にあったりする。)
- その原因に対してオーダーメイドのリハビリメニューを提供する。(マッサージなどの徒手的なテクニックだったり、患者さんにストレッチ方法を指示したりする)
- 一回の治療で確かな症状の変化が表れて、患者さんに手を握られて感謝される 。
患者さん『ずっと治らなかった痛みが、倉形先生のおかげですっかり良くなりました。先生は私の恩人です。』
倉形『いやいや、理学療法士にかかればこの位、当然の結果ですよ。』( -`д-´)キリッ
今でもこれが出来たら最高だな~と思って、ヨダレが出そうになります。
ただ、実際に働き始めて、勉強して現時点で最良の治療を提供しようと努力すればするほど、下記の様に泥臭いことばっかりやるようになる。。。
- 膝やら腰の痛い患者さんがリハビリを受けに来る。
- 『根本原因』は、そもそもわからない(腰痛、膝痛にしても世界中の超優秀な研究者達が研究しているけど、はっきりこれが原因だとわかってないものが多い)。
- 科学的に治療効果が証明された治療法を提供する。その多くは筋トレなどのエクササイズで、理学療法士の特別なテクニックは必要なく、見た目も地味。場所も痛みが出ている関節かその隣の関節がほとんど。
- 翌日に筋肉痛が出て、患者さんに『余計に痛くなった』とブーイングを受ける。
- 「一回、二回で効果が出るものじゃないので、一緒にコツコツやりましょうよ~。」と励まし&説得をする((+_+))。
- 自宅での自主練習を含めて、『患者さんが主体の二人三脚』で治す。しかも結構長い期間が掛かる(数週間から数か月)
今、書いていても「あ~、泥臭いな~」と思います。
長くなりましたので、次回に続きます。
今回のシリーズ(?)は、長くなっちゃいそうな予感ありです。。。。
今日も最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。
理学療法士 倉形裕史
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