おはようございます。University College London (UCL)の理学療法士の倉形です。理学療法士はリハ専門職のひとつです。
前回から、『脳卒中リハビリの評価にバビンスキー反射は必要ないと思います』ということに関して書いています。
前回は、議論の前提を整理して、「私は意見は表題の通りです」と表明したところで終わりました。
今回から、「なぜ、バビンスキー反射の評価が脳卒中リハビリにとって重要じゃないのか?」ということに関して私の考えを書きます。
そのために、まず『重要な評価とは何か?』を考えます。
私の中で重要な評価とは、
その評価の結果次第で意思決定に影響が出る評価
です。
そのためには、
①評価自体の性能はどの位正確か?
②その評価結果が意思決定にどの程度のインパクトを及ぼすか?
という視点が必要です。
この①、②の両方が揃って、初めてその評価は「重要な」評価になります。
無理やり例えると、
『脳卒中リハビリの依頼が出た患者さんのご先祖を江戸時代初期まで遡ったら、鎌倉に住んでいたことがわかった』とします。
通常、江戸時代初期のご先祖様の住所は、リハビリの際の意思決定には影響を及ぼしません。 なぜならば、遠いご先祖の住所が脳卒中患者さんの回復具合や寿命に影響を及ぼすとは思えないからです(もちろん、ちゃんと調べないと正確にはわかりませんが、恐らく今後も誰も調べないでしょう(*_*;。。。)
ですので、『江戸時代初期のご先祖様の住所の評価』は脳卒中リハビリにおいて重要な評価ではありません。
仮に、もしこの情報のソースが先祖代々伝わる古文書などであれば正確さは信頼できます(評価の性能は高い)が、やはり意思決定にインパクトを及ぼしませんから、重要な評価とは言えません。
①の観点からはいいのですが、②の観点からするとダメな例です。
長くなりましたので次回に続きます。 変な例えで一回分使ってしまいました。。。
今日も、最後までお付き合い頂きありがとうございます。
理学療法士 倉形裕史
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