University College London(UCL)留学記:UCLのライバルは?②

おはようございます。University College London (UCL)の理学療法士の倉形です。理学療法士はリハ専門職のひとつです。 


前回から、UCLのライバルになる教育機関やサービスに関して考えています。 

特に誰にも頼まれてませんが好きなので考えてます( ゚Д゚)。。。 


 前回は、利便性やコストという点でインターネットを使った教育サービスが既存の高等教育機関の脅威になるのではないかということを書きました。


今日は少し違った視点で書きます。  


教育を受ける大きな理由の一つとして、仕事に役立つスキルを身につけて、自分自身の市場価値を高めるというものがあると思います。 

ですので、プログラミングを例にして、就職市場での既存の大学とインターネットを使った教育サービスの比較を考えてみたいと思います。 


私の意見は、

『就職市場においては、しばらくの間は既存の大学などの方が価値が高そう』

です。 


その理由として・・・ 

①インターネットを用いた教育サービスは、教育の質がどの程度かが分かりにくい 

インターネットを用いた教育サービスは前回の記事で挙げたような、授業の質が高いものがある一方、当然質の低い教育サービスもたくさんあると思います。


全てのサービスに関して知っておくことは無理がありますので、就職面接の場に、応募者がインターネットを用いた教育サービスのコースを修めたという証明書を持って来ても、そのコースの質を採用に関わる人が誰も評価できないということもあり得ます。


これに関しては、例えば国がコースの質を評価して認定を出すというような取り組みが考えられますが、これには既存の教育機関は抵抗しそうです。もしくは採用する企業が、プログラミングの課題を出してテストをすることも考えられますが、そうすると企業の負担が増えそうです。 企業の方で『この教育サービスの証明書は認めるけどそれ以外は認めないよ』と事前に通知して募集をかけるというのが現実的な落としどころかも知れません。 



②高等教育機関の卒業生は、その他の基礎学力も高いことが期待できる  

一般的に高等教育機関への入学資格を得るためには受験生内の競争を勝ち抜かなければいけません。日本を含む東アジア地域では推薦入試を除けば、一発勝負の入試で良いパフォーマンスを発揮するために数年間準備しています。


欧米の大学では、成績に加えてリーダーシップ体験やボランティア活動の経験が求められたりするので、基礎学力に加えて、ある程度人格でもふるいにかけられています(もちろんそういった網を上手にすり抜けるスキルを持った性格に難のある学生も大勢いると思いますが・・・)。 


インターネットを使った教育サービスで、例えばプログラミングを修めたことを証明したとしても、その他の基礎学問(英語などの語学力を含む)や性格に関しての情報はわかりません。そういった意味では、既存の高等教育機関を入学・卒業したことで、『プログラミングなどのスキルに加えて、一般的な基礎知識と常識は持っています』という証明になって、就職市場では有利に働くかもしれません。 


もちろん既存の大学の卒業生であってもこれらの条件を満たしていない人はたくさんいると思います。ですが、同じようなスキルを持った候補者が現れた場合、よりリスクが小さいのは既存の大学の卒業生であると思います。 


この様に考えると、就職市場での有利さという点では、しばらくの間は既存の教育機関の方に軍配が上がりそうです。


もちろん、世界の変化はどんどん加速していますので、私が思うよりも遥かに早くこの優位性は崩れてしまうと思いますが。。。 


長くなりましたので次回に続きます。 

次回は、どのような人が既存の大学や大学院に進むのがよいかに関して考えてみます。 


今日も、最後までお付き合い頂きありがとうございます。

 理学療法士 倉形裕史 






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