University College London(UCL)留学記:UCLのライバルは?③

おはようございます。University College London (UCL)の理学療法士の倉形です。理学療法士はリハ専門職のひとつです。 


複数回に分けて、UCLのライバルになる教育機関やサービスに関して考えています。 

 前回までで、インターネットを用いた教育サービスの利点や、既存の大学の就活市場での優位性などを書きました。 

今日は、このシリーズの最終回です。

どんな人が既存の大学に行くのが良いのかを考えてみます。 


① 高価で大規模な装置を使って実験・研究を行いたい人 

まず一番に思い浮かんだのがこれです。インターネットを用いた教育サービスは、質の高い講義は提供できてもこれらの設備は提供できません。動物を使ったり、危険な薬剤を使ったりするような場合も、場所を設定してそこに人が集まる形にするほうが合理的です。


ただ、一口に研究と言っても病院で行う臨床研究の様なものもあります。こういったものは大規模な実験専用の設備というのは必要がありません。なので、こういった研究をしたい方にとっては、既存の大学に行く意味は薄れるかも知れません。 


もしかしたら既にどこかには、研究の立案から論文の執筆までをパッケージにした教育サービスがあるのかも知れません。データを収集するための病院なども紹介してくれるということであれば、大学に行くのと同等のスキルが身に付けられそうです。 


 ②大学で先生になるために修士や博士といった学位が必要になる人 

『学位は、車の免許証と似ている』と書いているのを他の人のTwitterでみました。これは確かにそうで、免許(修士や博士の学位)を持っていても運転(研究)が下手な人もいれば、持っていなくても上手に運転できる人はいます。ただ、免許がなければ基本的には教習所(大学)で教えることはできません。 


③医師などの資格が必要な職業につきたい人

これも②と関連しますが、医学に関する情報がネット上に流れていて、そこで十分に勉強を重ねても国家試験の受験資格がそもそも貰えませんので、こういう資格が必要な職業につきたい方は、既存の大学に行くしかありません。 


④ネットワークの構築がしたい人

『同じ釜の飯を食う』ではありませんが、やはりクラスメートであったり、同じ学校出身というのは繋がりが強くなりやすいように感じます。トップスクールのMBAなどはクラスメートである他のエグゼクティブとのコネクション構築も学費の一部だと考えているところがあると聞きました。


実際に短い期間ですが、机を並べて勉強していることで、国籍も人種もバラバラな私達のクラスもなんだか少しずつ結束の様なものが生まれてきたような気がします。 


ただ、ネットワーキングはSNSの発達などインターネットの得意分野でもあるので、この点の優位性は①~④の中では最も早く崩れてしまう気がします。  

SNSなどは、繋がることは容易ですが、どうしても変な人がグループに紛れ込んでしまったり、お互いがwinにならない場合もあるという問題はありますが、この辺りもそう遠からず解決されそうな気がします。 



その他、海外の文化に触れたい、語学を伸ばしたいということで、留学して海外の大学などに行きたい人なども既存の大学を選ぶことになるのかも知れません。 


今後は、コストや自分が欲しいものによってより柔軟に教育サービスを選ぶようになりそうです。  


既存の大学もより競争力を高めるために少しずつ変わっていくのかも知れません。ちなみにUCLの私のコースは、日本人学生が欲しいようで、日本語でSNSを使った情報発信を真剣に検討していると教授が言っていました。 


教授『この前、提案してもらった案、良さそうだから前向きに検討してるよ。』とのことでした。 


私が提案してからまだ1か月も経っていないので、この辺りのフットワークの軽さはさすがというか貪欲ですね(アドバイザーとかになれないかな(;'∀')・・・)。 



今日も、最後までお付き合い頂きありがとうございます。

 理学療法士 倉形裕史 







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